怖い鼓腸症 過去から現代へ 大量の犠牲者続出!

アメリカにおけるAGDの発生は、1964年~1974年までの10年間で、1500%も増加したことが報告されている。

1969年9月から1974年1月にわたり、AGDの犬及び捻転に関する160症例の調査結果が報告されている。64匹127症例はニューヨーク市動物医療センター、13匹15症例はミズーリ大学小動物クリニック、10匹18症例はジョージア大学小動物クリニックのものである。全体の69%が捻転を伴い、59%が死亡した。そのうち、胃腹壁固定術を施した29匹のうち再発3例、術後死亡が11例であったとされている。

1970年には、イギリス サリー州のある獣医師が、ブラッドハウンドにおけるAGDの10症例の検討を報告している。1968年の12月から1970年の1月にかけて1人のブリーダーが所有する10頭のブラッドハウンドにAGDが発症した。10頭のうち8頭が手術から完全に回復したが、2頭が術後に死亡し、そのうち1頭は過去にも2度AGDを起こしていた。10症例全てで胃内部にまだ多量の餌が含まれていたことが観察された。胃内容物の除去がさらなる膨張を防止し、反対に手術中においてほとんどが除去されなかった1頭は術後も膨張が何時間も続いていたとされている。注目すべきは、15時間以内にAGDが立て続けに3症例起きたことである。関連要因としては、この時期だけの2週間に与えられた新しいブランドのドッグフード以外、犬の日常生活に何ら変化がなかったとされている。

アメリカ テキサス州サンアントニオにある「ラックランド空軍基地の軍用犬センター」では、AGDの悲惨な事件が報告されている。この軍用犬センターでは訓練した犬の500頭~600頭の主な死因であった。4年間に3種類の給餌プログラムが用いられたが効果がなかった。取り扱う犬種のほとんどはジャーマンシェパードで1日6時間の訓練と1日1回のドライフードを給餌していた。当初、犬は午前6時~12時に活動した後、犬舎に戻され、市販のドライドッグフード(ヒルズ)2~4ポンドの給餌を受け、水は自由に摂取できるようにしていたがAGDが高頻度に発症した。その後、高カロリー、低容積の穀物ベースのドライドッグフードに変更したがAGDは発症し続け、ある時点の1969年後半では、10症例が10~12週間に発症した。犬に夜遅く膨満が認められ胃内にはフード、ガス、粘液、そして水が混ざり合っていた。その後、給餌時間と訓練時間が2度変更されたが給餌後のAGDは、発症し続けたと言われている。

1975年ごろにアメリカで出版された雑誌「ラブ・オーナーズ・ブレティン」1~2月号には、後のソリッドゴールド社の創設者、S.マックジル氏によって集められた情報と同氏の訴えが記載されている。記述には、「1974年にコネチカット大学の病理学部教授で獣医学博士のH.J.ヴァンクライニンゲン博士(Dr.Van Kruiningen)は、犬鼓腸症の原因に関する6年半の研究成果を発表しました。この研究はコネチカット州政府から資金提供されました。」「鼓腸症はただちに手当されないと犬がショック状態となりその後すぐに死んでしまう緊急を要する病気です。私自身鼓腸症で3匹の犬を亡くしています。」「ヴァンクライニンゲン博士は、アメリカでは毎年36,000匹の犬が鼓腸症で死んでいると言います。私のグレートデン達は、鼓腸症の症状が出てから10分以内に急いで獣医のところに運ばれましたが3匹とも亡くなってしまいました」「あるサンディエゴの獣医師は彼の診療所で1ヵ月に37件もの鼓腸症の犬を治療したと言っていました。その病気はかつては大型犬のみがかかるものと思われていました。しかし今では、ダックスフンド、ビーグル、ブルドッグや他の小型犬にも発症し、猫までもがかかった例があります。」「ヴァンクライニンゲン博士は犬鼓腸症の世界的権威です。博士は餌がこの病気の原因だと言います。犬の急性胃拡張は、胃に棲むバクテリアによって食べ物の成分が急激に発酵し、二酸化炭素や水素などのガスを大量に発生させることによって起こります。いくつもの工程を経て加工されたこの種の穀物、大豆製品だけを継続的に摂取することによりバクテリアが鼓腸症を起こしやすくすると考えられます。大豆を主原料とした餌を与え続けることによって断続的な嘔吐や胃の捻転が起き、時には胃に穴が開くこともあります。」「実際のところアメリカでは鼓腸症で犬が死んでいますし、しかもその数は増えてきているのです。この病気は15年位前は問題になってなかったようです。40年来ブリーダーをやっている人たちは1964年代になるまでこの病気はあまりなかったと言います。しかし60年代になると問題視されるようになり、70年代には彼ら犬たちにとって重大な脅威となりました。」「ドッグフード業界は昨年36億ドル売上がありました。大豆の値段は肉のタンパク質の3分の1です。ですからもし昨年36,000匹の犬が鼓腸症で死んだとしたらどういうことになるでしょう。それはお金だけ取って逃げるようなものです。」「私はペットフード業界は多くの弁解の必要があると思います。彼らは原材料を変える気も利益を減らす気もないのです。」 この後、S.マックジル氏は、ソリッドゴールド社を立ち上げ、自社製品の開発に過去の苦い経験が役立てられるなど、大豆の使用を避けたペットフード業者がいくつか出現している。

しかし現在でもこの状況は全く変わっておらず、改善されるどころか 巧妙化を増し むしろ被害が増大するなど悪化している。大豆成分及び大豆を含有する穀物ベースのドライドッグフード製品は発酵性が高いうえ、その速度も速いため、犬の内臓機能に悪影響を及ぼし有害であることが科学的に証明されているにもかかわらず、ペットフード業界では原材料としての大豆の使用は不思議と認められている。しかし、製造業者の中には大豆成分の有害性を指摘し、使用を避けているところがいくつか存在する。その代表的な会社は、ソリッドゴールド社、ロイヤルカナン社、アイムス社(ユーカヌバ)などで、他にも数社ある。過去にAGDが多発していたブリーダー(我々)や愛犬家がこれらの製品に変更したところ、AGDが全く起こらなくなった、または、極端に減った。




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                  日本愛護クラブ





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