論文 「胃内容排出と急性胃拡張への関与の可能性」は1日の給餌実験だった

3260 フロリダ州ゲインズビル
フロリダ大学
獣医学部
医学科
コリン・F・バリーズ博士 様

親愛なるコリン

胃内容排出と、その急性胃拡張への関与の可能性に関するあなたの新しい
論文のコピーを拝受いたしました。論文は素晴らしいもので、あなたがこれらの比較を行ったことについては、個人的に嬉しく存じます。しかし、最後の文の結論を書かずに終わらせれば良かったのにと心から思っています。

論文の中であなたの結論に対し異議を唱えることができず、アメリカ獣医学研究ジャーナルが編集者宛の手紙を公開しないことを残念に思っています。

あなたが研究されたのは、1日1回用実験飼料を慢性的に与えられたにおいて、論文に記された通りの食餌をただ1回与えること(これを3回繰り返す)に関与する胃内容排出と運動性であったと思います。

3回の給餌反応になにも統計的相違がなかったことは、私のとって意外なことではありませんでした。もし反応を見たければ、1年間毎日3回、に肉と骨の餌を与え、その同年の兄弟にはピュリナ・ドッグ・チャウを1年間毎日与えるよう提案します。そこから、それぞれ習慣的に与えられた餌に対する胃内容排出と運動性を測定してみてください。

長い年月を費やし私が原因と位置付けたものは、大豆および穀物を主原料としたドライドッグフードだけを日に1回与えることであり、あなたの研究結果は個々の餌に関する研究は素晴らしいのですが、上述した給餌方法による病因性に関する記述は明確ではないと言わざるを得ません。

話は変わりますが、「殆どの病において、空気嚥下が原因だと判断された」というあなたの記述を立証する証拠を、見直していただきたく存じます。あなたは、私の1974年の資料がAGDを患った複数のの胃内部で空気を発見したと誤って受け取られる典型的な章を引用しています。

「二つの研究において胃内部のガスの分析は、大気と同じガス濃度であること、また水素あるいはメタンのどちらかの濃度がかなり欠如していることが明らかになった」(ヴァン・クライニンゲン、1974年;ケイウッド1977年)。ケイウッドならびに他の人も、胃内部の空気を発見していません。

学生や教育協会に配布されている私の論文を同封いたします。その論文には、胃の内容物に関する詳細なデータを記載しています。犬が呑気により死に至ることがあると信じているあなたや他の方々は、その事象について証拠を示す責任があると思います。

犬がゲップをできない場合、胃内クロストリジウム属は発酵気質とともにAGDを引き起こす可能性があるという証拠を私たちは示しました(1974年)。ゲンタマイシンとフラゾリドン使用の治療後、5週間に渡り29例のマーモセットがAGDの発症を報告したスタイン
およびその他の研究も考察してみてください。抗菌剤が致死的な空気嚥下を引き起こすなんて異常であると思いませんか。

もし、AGDが空気嚥下により引き起こされるならば、さく癖のある空気を呑み込む馬において、その発生率の増加が見られるはずではないでしょうか。実際見られないのです。代わりに、炭水化物が豊富な大豆を含む飼料を満腹まで食べた馬は、AGDを発症するのです。この件について、今一度ご再考をお願いいたします。

敬具

H・J・ヴァンクライニンゲン獣医学博士





 







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