安全を求めて・・・

                      イヌの食卓

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急性胃拡張を引き起こす危険性のある食餌および給餌法の順位


1.ドライドッグフードをふやかして与える

2.大豆を含有するドライドッグフードの常用

3.大豆を含まないドライドッグフードの常用(配合される原材料による)

4.ドライドッグフードに缶詰などを混ぜて与える

5.缶詰またはウエットタイプの食餌

6.生肉や骨、肉中心の手作り食


ドライドッグフードの危険な与え方
ドライドッグフードをふやかして与える給餌法は禁忌であるとの報告があります。これは胃内細菌叢の発酵を極めて受けやすいためだと考えられます。また、多くのブリーダーや愛犬家は、仔犬の離乳食代わりにこの方法を取り入れているようですが、生後約3ヶ月の仔犬にも急性胃拡張が発症し死亡した例があります。さらに、食べ残しの水分を含んだフードも危険であると思われます。

大豆を含むドライドッグフード
大豆を含むドライドッグフードの常用は急性胃拡張を引き起こす危険性があります。この事実は当ブログ上で説明してきました。また、大豆が含有するか否かに関係なく、ドライドッグフードにおける胃拡張捻転GDVの危険率が6.6%という報告があります。

急性胃拡張を避ける工夫
ドライドッグフード(大豆なし)を常用している場合、定期的に絶食させる。例えば、3日ないし4日に一度は食餌を完全に抜き(水は飲めるようにしておく)、胃腸内を空にする。この方法は食物残余を減らすことによって細菌発酵を抑制することができ、急性胃拡張を予防すのには有効です。また、フードの消費節約にもなります。ただし、痩せたイヌ、病弱のイヌはお勧めできません。

ドライドッグフードに缶詰などを混ぜて与える
ドライドッグフードに缶詰やウエットタイプのフードを混ぜて与える給餌法は有効です。発症率が低下したとする報告があります。

缶詰やウエットタイプの食餌
粉状に粉砕してできているドライ製品と違い、缶詰やウエットタイプの食餌は、水分含有率も高く、使用されている原材料の原型をある程度留めており、胃内細菌叢の発酵を受けにくいものと思われます。メーカーの中には急性胃拡張を避けるためにこれらの製品を推奨するところもあります。

生肉や骨、および肉中心の手作りの食餌
動物園のイヌ科動物の食餌は生肉や骨を与えられており、急性胃拡張の発症例はほとんどありません。また、ドイツの有能なグレートデンのブリーダーは長年、生肉を与えており、急性胃拡張は一度も起こったことがないと言っております。これと同様の結果がアメリカ、および日本のブリーダーや愛犬家の間でも言われています。






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避けよう!

急性胃拡張の自然予防薬
大型犬を多頭飼いしているブリーダーや愛犬家のイヌの主食は生涯ドライフードという場合が多い。そこで、急性胃拡張という悲劇を作り出さないためにも普段から予防することが重要となります。食餌内容のちょっとした変化や工夫で回避することは可能です。大豆入りのドライフードから大豆なしのドライフードへ変更することは有効ではあるものの完全ではありません。下記の記述(Dr.Van Kruiningen 作成)は、その予防の仕方が記されています。実際にこの方法を取り入れて急性胃拡張を回避することに成功しています。以下抜粋、

_______________________________________

                    イヌの急性胃拡張 1994年5月

(前文省略)

5.
急性胃拡張は避けることができる。家畜化されていない肉食動物は、昼夜を通し多くの種類の食餌を消費し、その胃腸官と両立する食餌物質で生活している。家畜化だけが動物の長い期間の断食後、容易に消化できる炭水化物の大量の食餌を消化することを許したり強制したりする。毎日1回(実際には少量2回でも起こる)、飽食を繰り返すことや、胃の中に骨、軟骨、鱗、毛羽などを欠かすことは疑いもなく急性胃拡張の素因となる。また、混乱した胃の運動性の一因となる。食餌としての栄養価の低い粗質物(植物の繊維でなく、動物の屍体の不消化もしくは消化困難な部分)は、推奨できるただ一つの最も重要な予防薬となるであろう。

栄養価の低い粗質物に刺激されて胃は、発酵を抑える運動性を持っていいる。そして炭水化物と細菌叢は規則正しく流動する。(中略)食餌としての栄養価の低い粗質物は週に2回与えるといいだろう。たとえば骨、1匹の生、または調理したチキン。追加としては、牛の器官や豚の耳、および果物や野菜の料理していない皮やシンなどがそうである。(中略)イヌの急性胃拡張に関する次のようなハイリスクおよびローリスクを示す十分な知識が手元にある。

ハイリスク
大型犬種、大食い、1日1回の食餌、穀物・大豆を含む食餌、色々な種類のない食餌、発酵する胃の細菌叢、異常な胃の機能

ローリスク
小型の犬種、大食いではない、1日の回数の多い食餌、肉と骨の食餌、粗質物の食餌、色々な種類の食餌、発酵の少ない胃の細菌叢、正常な胃の機能



参考文献

イヌの急性胃拡張に関する主要論文

(以下省略)







パッケージには大豆

      急性胃拡張が呑気症とは笑止千万!

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                   イヌに大豆を食べさすメーカー
        
    大豆から手を引くメーカー          大豆の有害性を訴えるメーカー



泣かされ続ける消費者と死に続けるイヌ
1974年、ヴァンクライニンゲン博士のイヌのAGD(急性胃拡張)に関する一つ目の論文が発表された時期と重なり当時アメリカでは、ドライドッグフードとAGDとの関連が鼓腸症という呼び名で大きな問題となっていた。加工された穀物や大豆成分がイヌに害になることが騒がれ、大豆の使用を止めたり、有害性を謳い文句にした新たなメーカまでもが出現している。しかし、ある学者のお粗末な論文(ケイウッド)を盾に、メーカーらはこの問題をねじ伏せてきた。そしてその後もペットフードの売り上げの増大とともにAGDは増え続け、1988年、告発を受けたFDA(食品医薬品局)はなんら調査をしないまま「ペットフード業界に問うべき問題である」としてこの重大事件から逃げた?そして今もなお、アメリカおよび日本では毎年数万頭(潜在的にはもっと多い可能性がある)のイヌが犠牲となり、腹部膨張の原因は「イヌが死ぬまで空気を飲み込む?・・・」などの理由で闇に葬られている。

「高度に加工処理された粗挽き大豆と穀物粒の炭水化物が発酵(ガス産生)の基質。これらの成分の過剰な摂取が死の原因となる急性胃拡張を惹起する」とヴァンクライニンゲン博士は警鐘を鳴らし続けている。下記の記述は、同博士が一般者向けに作成した論文。延17年に及ぶAGD研究で得た成果がこの書面には組み込まれている。獣医学の生徒、イヌの所有者などに配布された。以下抜粋、

_______________________________________

                   イヌの急性胃拡張 1994年5月

(前文省略)

3.
穀物をベースにし、大豆を含有する食餌を毎日与え続けていると、胃内細菌叢に悪影響を与える。逆に、肉と骨の食餌は粒状の穀物で飼養されたされた場合と全く違う細菌叢を促進させる。クロストリジウム菌の発酵が急性胃拡張の原因として示唆されている。イヌが特定の食物に適応することは、それに調子を合わせた細菌によって、過度の発酵の原因となる。穀物、大豆入りのドライドッグフードにおける技術的に進歩した過度の加工がさらに心配である。この加工の一部である原材料を細かく粉砕し、異常な加熱をすることは、これらの製品は、胃の細菌叢を直ちに発酵させるのと同様に「直ちに消化する」または「前もって消化した」ものを与えることの原因となる。

実験室では、スープ状を作るため、水で混ぜた市販のドライドッグフードは、クロストリジウム・パーフリンジェンスの成長と多量のガス発生の大変な細菌の培地となる。また、大豆の炭水化物が市販のドライドッグフードの最も発酵する成分である。それ故、発酵性胃拡張の原因として最も疑いがあるため、いくつかのドッグフード製造業者は、大豆なしの穀物ドライ製品を生産している。そしていくつかの他の蛋白源を使用している。このような製品は約20年前(1974年)に市場に紹介され、急性胃拡張を避ける製品として、すぐに販売人気を享受した。これは大豆含有ドライ穀物製品から、大豆なしの製品に変更することが、急性胃拡張を回避するのに成功していることを示す証拠である。(以下省略)


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便利なドライ製品でイヌを騙すと鼓腸症の影?気をつけて!

穀物・大豆→粉状に粉砕→水と混ぜてスープ状→加熱処理→押し出し形成→着色および冷却→袋詰め。(この工程の途中、動物性脂肪や化学物質が添加される)

膨張型食品ともいわれるこのような食餌を多くのイヌ達は毎日胃袋に送り続け、自らが死をもってその危険性を証明している。しかし「AGDの原因は、その他いろいろ?胃の膨張は飲み込んだ空気?」などと言っているあなた?パッケージには素晴らしいことがいっぱい書かれているのですが、本当にその通りなのか一度テストしてみては?私たち人間は雑食であり穀物にも対応できるので、体を張ってい生きている愛犬と一緒にその総合栄養食と水だけで1年間いや、3ヶ月でもいい、一定期間食べてみてはどうか?もし無理だと言うのならばその理由は?



           今日も愛犬達は食べ続けている、肉だと思いながら?・・・



加工された大豆、トウモロコシ、化学物質でイヌの内臓を攻め続けると
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         「警告!GDVが6.6%の確率で発症する場合があります」


             危険表示はメーカーの義務ですよ!


※訂正事項、当ブログ2月5日更新時に記載された内容で、胃拡張捻転GDVの発症率の数字が6.6%~9.5%となっていますが、正確には、4.6%~12.5%で、トータル平均率が、6.6%です。尚、捻転の無い急性胃拡張AGDが省かれているのは変わりありません。















イヌの主食と危険率

肉食動物のイヌに、高度に加工処理された粗挽き大豆?と穀物粒のトウモロコシが主原料で、酸化防止剤(化学?)が添加されたドライ製品を毎日食べさせ続ける。

自然界に生息する野生肉食動物に急性胃拡張は「めったに起こらない」と言われている。また、動物園で飼育されている肉食動物もほとんど起こっておらず、その危険率はゼロに等しい。しかし、家畜化されたペットには起こる。その一番の違いは・・・


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    野生イヌ科動物の主食。


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    野生イヌ科動物の主食。


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    動物園のイヌ科動物の主食は、そのほとんどが生肉を与えられている。
    牛肉、鶏丸ごと一匹。定期的に骨。



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                    ペット犬の主食

 高度に加工処理が施された大豆、トウモロコシ、その他?



<大豆は怖くなった?>
ドライドッグフードを食べているイヌの胃拡張捻転(GDV)発生率=6.6%
9.5%というデータもある。(捻転を伴わない急性胃拡張AGDは除く

パーデュー大学 疫学的統計データ参照。



疫学的因果関係
これは、愛犬にドライドッグフードを毎日食べさせている飼い主にしてみれば、この6.6%9.5%などという数字は驚異的である。しかも、捻転の無い急性胃拡張を含めると、これよりもっと危険率が高まる・・・


原材料:トウモロコシ、チキン、大豆その他。は素晴らしい・・・


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                愛犬と飼い主の脅威

                      GDV撲滅! 




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Author:わんわんわん
ドライドッグフードと鼓腸症との関連性を勉強しています。

これらの情報を大切な愛犬の食餌管理にお役立てください。

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